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<<   作成日時 : 2017/07/30 14:00   >>

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夜の街に帰さない 貧困、虐待被害の少女ら支援 「自立まで」シェルター開設

 

 

 

東京新聞電子版 2017年7月30日 朝刊

 

 

入居する女性たちが使うキッチンで食器を準備する「BONDプロジェクト」のスタッフら=東京都練馬区で(由木直子撮影)

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貧困や虐待、性被害などに直面した十〜二十代の女性を中長期的に受け入れ、自立できるまで後押しする全国でも珍しい民間のシェルターが東京都練馬区に開設された。困難を抱えた少女らを支援してきたNPO法人「BOND(ボンド)プロジェクト」(東京)が運営。空き家を活用してスタッフが共に暮らし、一時的な保護にとどまらず、少女らを支える。 (神田要一)

シェルターは二階建ての住宅で「ボンドのイエ」と名付けられ二十七日にオープン。二階には個室が二つ。常に二人が最長一年程度、生活できる。一階の部屋は短期間の入所者向けだ。

面談で保護が必要と判断されれば全国から少女らを受け入れ、スタッフが泊まり込みで食事を作る。入居時に「三カ月間」「二十歳になるまで」などと期間を相談し、少女らは月三万円の生活費を負担する。臨床心理士のカウンセリングも予定している。

BONDは渋谷の繁華街で少女らに声を掛け、相談に乗ってきた。一夜を明かす場所を求めて援助交際に走る少女らを前に「今日家に帰れない子が、ほっとできる場所をつくりたい」と、二〇一〇年に女性専用のインターネットカフェを渋谷に開設した。

資金の都合でネットカフェを閉じた後も、事務所に借りたマンションの一角にマットを敷き、少女らを泊めた。「初めは一時保護が目的だった。でも、夜中に電話で相談を受けながら、この子たちを帰せる安全な場所がないことに気づいた」。代表の橘ジュンさん(46)が打ち明ける。

BONDには、虐待や暴力を受けた少女らのSOSが毎月千件超も寄せられる。橘さんは児童相談所などに行くたび、淡々とした職員の対応に違和感があった。公的施設で年齢差のある女性との共同生活を嫌がる少女や、「親を悪者にしたくない」と事実を明かせず、家に戻される少女も珍しくない。

対応に時間がかかると、「少女らは『結局、大人は役に立たない』と思い、夜の街に戻ってしまう」と橘さん。中長期の支援が必要と感じていたところ、社会福祉法人「ベテスダ奉仕女(ほうしじょ)母の家」(練馬区)から、空き家を無償で借りられることになった。

今月に入ってインターネットで支援を呼びかけると二週間で全国から生活用品が寄せられた。橘さんは「周囲の支えが必要なのに公的な支援につながらない子を、時間がかかっても自立できるまで応援したい。あの子たちの実情に制度が合っていくように、声も上げていく」と話している。

問い合わせ、相談はBONDプロジェクト=メールbond@bondproject.jp=へ。

<児童養護施設と民間シェルター> 虐待、貧困などを理由に子どもが親から離れて生活する施設は、児童福祉法に基づく児童養護施設がある(2016年10月現在、全国に603カ所、約2万7000人入所)。民間シェルターは、ドメスティックバイオレンスの被害者らを緊急的に避難させるための施設が主流で、子ども向けはまだ少ない。


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